本ページは「仕訳の基本①」の続きでございます。
まだお読みでない方は下記よりご覧ください。

《前回の記事》仕訳の基本①-仕訳から財務諸表の作成|ゆーき会計サポーター|記帳代行

目次

単一仕訳の流れ

1つの取引において、借方(左側)貸方(右側)の勘定科目・金額がそれぞれ1つだけの仕訳を単一仕訳と言います。
前回の記事で取り上げた仕訳(下記再掲)は単一仕訳となります。
【借方】現金 10,000円 | 【貸方】売上高 10,000円

この取引を例に、単一仕訳の具体的な流れを確認しましょう。

仕訳POINT① 取引を「原因」と「結果」の2面に分ける。

前回「仕訳の基本ルール」で説明したように、この取引は次のように分けられます。
商品を販売したという「原因」
売上金1万円を現金で受け取ったという「結果

仕訳POINT② 原因を記帳する。

この取引を2面に分けた時の原因は先述の通り「商品を販売した」です。
商品を販売した際には売上高の勘定科目を使用します。
売上高は収益のグループに属しており、収益が増えた場合は「貸方(右側)」に記帳します。

借方勘定科目借方金額貸方勘定科目貸方金額摘要
売上高    

仕訳POINT③ 結果を記帳する。

この取引の結果は先述の通り「売上金を現金で受け取った」です。
現金を受け取った際には現金の勘定科目を使用します。
現金は資産のグループに属しており、資産が増えた場合は「借方(左側)」に記帳します。

借方勘定科目借方金額貸方勘定科目貸方金額摘要
現金売上高    

仕訳POINT④ それぞれの金額を記帳する。

売上金1万円を現金で受け取ったので、金額は借方も貸方も1万円を記帳します。

借方勘定科目借方金額貸方勘定科目貸方金額摘要
現金10,000売上高10,000    

仕訳POINT⑤ 摘要を記入する。

取引内容ごとに使用する勘定科目を決めて仕訳を行いましたが、後から仕訳を確認した際に内容の詳細がわかるように「摘要」欄に取引の具体的な内容を記しておきます。今回の場合は「商品販売」としておりますが、売上先を記入したり、商品内容を記載したりするなど、自社で把握したい内容を記入しておくと役に立ちます。

借方勘定科目借方金額貸方勘定科目貸方金額摘要
現金10,000売上高10,000商品販売

複合仕訳の流れ

複合仕訳は、単一仕訳に比べると少し複雑ではありますが、給与支払いの仕訳などがこれに該当します。
複合仕訳とは、借方と貸方の片方もしくは両方に、複数の勘定科目や金額を表示する仕訳のことです。
単一仕訳の複数行パターンということですね。

例:従業員に1月分の給与(基本給30万円、住宅手当2万円)から、社会保険料5万円、源泉所得税1万円、住民税2万円を天引きして普通預金口座から振込した。

この取引を例に、複合仕訳の具体的な流れを確認しましょう。

仕訳POINT① 取引を「原因」と「結果」の2面に分ける。

原因:労働の対価として、給与の支払いが発生した。
結果:給与から社会保険料等を天引きして普通預金から振込した

仕訳POINT② 原因を記帳する。

この取引の原因は、「労働の対価として、給与の支払いが発生した。」です。
従業員に給与を支給する際には給料賃金の勘定科目を使用します。
給与賃金は費用のグループに属しており、費用が増えた(発生した)場合は「借方(左側)」に記帳します。

借方勘定科目借方金額貸方勘定科目貸方金額摘要
給与賃金                   

仕訳POINT③ 結果を記帳する。

今回の例で一番複雑なのはこの部分です。
この取引の結果は「給与から社会保険料等を天引きして普通預金から振込した。」です。
①普通預金口座から支払いをする際には普通預金の勘定科目を使用します。
普通預金は資産のグループに属しており、資産が減った場合は「貸方(右側)」に記帳します。
②給与から天引きする社会保険料、源泉徴収税、住民税は、会社が一旦預かり従業員の代わりに納めるものですので、預り金の勘定科目を使用します。
預り金は負債のグループに属しており、負債が増えた場合は「貸方(右側)」に記帳します。
この時、預り金として全て同じ勘定科目に記帳しても誤りではありませんが、残高を正確に把握するために「補助科目(勘定科目の内訳科目)」を設定すると良いでしょう。

借方勘定科目借方金額貸方勘定科目貸方金額摘要
給与賃金普通預金
預り金(社会保険料)
預り金(源泉徴収税)
預り金(住民税)
          

仕訳POINT④ それぞれの金額を記帳する。

取引の内容を確認しながら、それぞれに金額を記帳します。
複合仕訳の場合も、単一仕訳と同様、貸借(貸方と借方)の合計額は一致します。
一致していない場合は金額または勘定科目が貸借逆になっていないかを確認しましょう。

借方勘定科目借方金額貸方勘定科目貸方金額摘要
給与賃金320,000普通預金
預り金(社会保険料)
預り金(源泉徴収税)
預り金(住民税)
240,000
50,000
10,000
20,000
          

仕訳POINT⑤ 摘要を記入する。

取引内容が後からわかるように「1月分給与支給」といった摘要を記入します。
複合仕訳の場合は、勘定科目ごとに摘要を記入することをおすすめいたします。

借方勘定科目借方金額貸方勘定科目貸方金額摘要
給与賃金320,000普通預金
預り金(社会保険料)
預り金(源泉徴収税)
預り金(住民税)
240,000
50,000
10,000
20,000
1月分給与支給
1月分社会保険料
1月分源泉徴収税
  1月分住民税
  

《次回》仕訳の基本③ 貸借対照表について

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